毛包虫症はダニ類、ニキビダニ科の毛包虫(ニキビダニ)の寄生によって起こる皮膚疾患である。
犬毛包虫症は犬の皮膚疾患中で最も悪性で治癒し難い病気である。
イヌニキビダニは健康な生体にも少数は常在するもので、健康な成犬では伝染せず発症する事もまれである。
幼若犬ではストレスや栄養不良、免疫力の低下などが原因で発症すると考えられる。
症状:
感染初期には、病変部は皮脂腺の分布が多い頭部(目、口唇周辺)や前肢に限定される事が多い。
小さな脱毛として現れる事が多く、脱毛部位は乾燥しており、宿主が健康であれば重症にはならず、そのほとんどが自然に治る。
まれに全身性に拡大するケースがあり、この場合には脱毛→皮膚の腫れ→色素沈着→襞壁の形成→落屑が見られ、二次感染により膿疱を形成し湿潤汚染が認められるようになる。
全身性の症例では痩せ細り、貧血や血清蛋白の減少、白血球・好酸球の増加など血液変化がはっきり現れる。
参考ページ:
犬の専門用語事典/皮膚病
犬の専門用語事典/寄生性皮膚疾患
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