レークランド・テリアはハウンド種が作出されるずっと以前から、イギリスの湖水地方の山岳地帯、カンバーランド州の農夫達によって繁殖飼育されていた。
昔はカンバーランド・テリア、フェル・テリア、パタデール・テリア、ウェストモーランド・テリアと様々な名称で呼ばれていたが、1912年にクラブが設立されて以来レークランド・テリアと呼ばれるようになった。
レークランド・テリアは形態的にウェルシュ・テリアに近く、多くの類似性が認められる。 ローマ軍がイギリスへ侵攻した際に、ウェルシュ・テリアの所有者であったケルト人がウェールズ山脈や湖水地方へ退いたために、ウェルシュ・テリアとレークランド・テリアは共通の起源をもつと考えられている。
血統的にはウェルシュ・テリア、オールド・イングリッシュ・ブラック・アンド・タン・テリア、ワイヤー・フォックス・テリア、ベドリントン・テリア、ボ ーダー・テリア、ダンディ・ディンモント・テリアの混血があると考えられて いる。
ベドリントン・テリアが生まれたノーサンバーランド州はカンバーランド州の近隣であり、猟性能を向上するためレークランド・テリアにベドリントン・テリアが交配された事はほぼ間違いない。
レークランド・テリアの頭部にはベドリントン・テリアの影響と思われるブルーグレーの被毛が現れる事がある。
レークランド・テリアは最古の作業テリアの一つで、穴に潜む小獣の駆除や狐狩りに使われた。
獲物を追って岩だらけの荒れ地を1日中でも走り続ける事ができた。
岩穴に深く潜る事が得意で、1871年ロンズデール卿が飼育していたレークランド・テリアは、カワウソを追って岩穴に潜り込み、戻れなくなり、岩の爆破によって3日後に助け出されたと言う。
1921年、犬種標準が定められ、イギリスのKCによって正式に公認された。
AKCへの登録は1934年である。
作業犬としての歴史が長いレークランド・テリアであったが、1頭のレークランド・テリアが1967年にクラフトのベストインショーを受賞し、翌年アメリカのウェストミンスターショーでも受賞するという快挙を成し遂げた事もある。
スクェアな外観でサイズはフォックス・テリアくらい、歩様はしなやかで優雅、密集したワイヤー状の被毛は口吻や肢周りでは長い飾り毛となっている。
原産国 | イギリス |
分類 | テリア(AKC) テリア(KC) 第3グループ(JKC) |
体高 | ♂35.5~38cm ♀33~35.6cm |
体重 | ♂7.7kg ♀7.7kg |